養蜂を知るまで、私はずっと蜂蜜=花の蜜と思っていました。
確かにそれは間違いではないのだけど、例えば人間が花々の蜜を同じように集めたら、そこに同じ味、同じ栄養をもつ蜂蜜が出来るのかといえば、決してミツバチ達が作る同じ蜂蜜は出来ないそうです。
私達が食べる蜂蜜はミツバチ達の大切な働きがあって完成するお話を・・・
ミツバチがブ〜ンと飛んで花から蜜を吸うと腹部の「蜜胃」に蜜を貯めて巣に持ち帰ります。
そして巣に帰ったミツバチは、巣の中にいる他のミツバチに口移しでそれを渡します。渡されたミツバチは、また他のミツバチに口移しで蜜を渡して行きます。この動作を数回(5匹ぐらい)ほど繰り返されてから巣の中に貯められます。
そして大切なことは、このミツバチの口移しの過程で、ミツバチが体内にもつ特殊な酵素の働きと共に花の蜜のショ糖が「ブドウ糖」と「果糖」に分解されていきます。
そこにはビタミン、ミネラル、アミノ酸、有機酸、酵素などさまざまな天然成分が含まれています。
(そして、この口移しの過程でミツバチのもつ酵素が働き、強い抗菌作用も働き出します。なんと古代エジプトのピラミッドから発掘された3千年前のはちみつが全く変質していなかったというくらい、強力な殺菌力!!)
その後、巣に貯められた蜜には水分が60~70%含まれていて、この時点では蜜の糖度は40%程度なのですが、巣の中にいる何千という蜂達が一斉にブ~ン!!!と羽を羽ばたかせて蜜に風を送り、水分を20%近くまで飛ばし糖度が約80%以上になるまでミツバチさん達は頑張ります。
そしてやっと蜂蜜の完成
また、天候はもちろんのこと、やはり咲く花々の環境、それに伴うミツバチ達の体調等が蜂蜜に大きく作用することとなるので、ミツバチ達が安心して蜜を集められる環境作りは、私達人間が出来る大切なことだそうです。
ボランティアでの内検の時でも巣箱の中でミツバチが口移しで蜜を渡している姿を見ると感動、そして胸がキュンとなります
ミツバチさんの大きな働きと特殊な酵素の恩恵があって花の蜜は香り豊かな蜂蜜へ
蜂蜜が出来るまでのお話でした